新潟県を拠点に活動するプロレス団体の新潟プロレスが今年で結成10年目を迎えた。

メモリアルイヤー最初の大会は大日本プロレスとの提携を記念した「新潟プロレス×大日本プロレス提携6周年記念大会」で、19日に新潟市西川多目的ホールで行う。新潟プロレスのトップレスラー・シマ重野(46)、大日本プロレスの人気者アブドーラ・小林(43)、河上隆一(31)がこのほど共同で大会のPRを行った。3人ともメインとセミファイナルでタイトルマッチに出場。気持ちの入ったファイトを誓った。

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新潟と大日本の提携記念大会は新春恒例の開催。15年から始まり、6回目の今回は初めてメインとセミファイナルでダブルタイトルマッチを行う。メインは新潟タッグ選手権。シマ重野と大日本の会長で新潟プロレス顧問でもあるグレート小鹿(77)の王者組が、アブドーラ小林・星野勘九郎(44)組の挑戦を受ける。セミファイナルは新潟無差別級選手権。王者で新潟プロレスのマスクマン、ビッグ・THE・良寛が、大日本のホープ、河上と対戦する。

重野は「小鹿さんのためにも負けられない一戦」。小鹿はタイトルホルダーとしては世界最高齢レスラー。防衛に成功後、ギネスブックに申請することも考えているという。ただ、小鹿の弟子でもある小林は「阻止することが恩返し」ときっぱり。「自分はプロ生活25年。最初はただ働きだった。積年の恨みもあるからね」と笑う。

セミを戦う河上は「良寛選手とは3年前に対戦してボコボコにしている」と自信を見せる。「タイトルを取って新潟にセカンドハウスを持ちたい」。自身の個人初タイトル獲得で、新潟でのファン拡大を図る。

大日本の新潟開催に重野が参戦したことが縁で提携がスタート。首都圏の人気団体との交流に重野は「プロレスそのものだけでなく、興行面などたくさん学ばせてもらった」と感謝を忘れない。新潟は今年で結成10年目。アオーレ長岡など大規模ホールでの興行や、定期的に大会を開催する市町村が増え、注目度は上がった。J2新潟、B1新潟の試合前にイベントマッチを行うなど活動の場も広がった。大日本の好影響が形になっている。

小林、河上も「真面目にプロレスに取り組んでいる」と新潟に好印象を持つ。「メイン、セミで初めて新潟対大日本という構図をつくることができた。充実したものにする」。重野は中身の濃い試合を約束した。【斎藤慎一郎】