プロレスリングノアの約4カ月ぶりの有観客興行が後楽園ホールで行われた。メインのタッグ戦では丸藤正道(40)が、GHCヘビー級王者潮崎豪(38)に横から二段蹴りを入れる新技「真・虎王」を決めて勝利。「アイアムノア」と称する潮崎に対し、「アイアムリアルノアだ」と突きつけ、挑戦を表明した。

00年の旗揚げ以来ノア一筋の丸藤に対し、潮崎は04年にノアでデビューした後、全日本やフリーでの活動を経て16年に再入団した。丸藤は「いなくなって戻ってきて、一生懸命頑張って信用取り戻した。それは素直に認める」と潮崎の努力を評価しつつ、「でも、この20年ノア一筋で信じてやってきたんだ。ちょうど20周年。おれしかいないだろ」と団体創設20年イヤーの王者には、自分がふさわしいと力説。約4年半ぶりとなる至宝奪還に狙いを定めた。王者潮崎も「タイトルマッチやりましょう。アイアムノアに、リアルもフェイクもねえよ」と快諾した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響でノアは興行できない間、積極的に無観客テレビマッチを開催。その影響もあってか、118日ぶりの有観客試合のチケットは前売りで完売。後楽園ホール収容人数約3分の1にあたる494人の観客が歓声の代わりに拍手を送って試合を楽しんだ。また、AbemaTVでも生中継された。丸藤は試合後「やっと帰ってきたぞ! 見えない敵と戦い続けて、ノアは進み続けてきた。そんな俺たちを応援してくれたみんな、そして画面越しのみんな本当にありがとう」とファンに感謝した。