12日に行われたノア日本武道館大会でGHCヘビー級初王者に輝いた武藤敬司(58)が15日、ノアと正式契約を結んだ。

都内で会見に出席し「コロナ禍で大変な中、契約できてうれしい」と喜んだ。60歳までの2年契約。「このリングで朽ちていくかも分からないが、骨の髄までしゃぶってもらいたい」。02年全日本入団時にも同様の発言をしていたが「全日本ではしゃぶりきってなかった髄がいっぱい残っている」と武藤節をさく裂させた。

12日のタイトルマッチでは、潮崎と35分の戦いを制して初戴冠。14日に練習再開したが「自分の診断だと全治1カ月だからね」と体の回復はまだまだ。そんな中で「年1、2回」と希望していた初防衛戦が、1カ月後の3月14日(福岡)に決定。「契約しちゃったし、せっかくベルト取ったから、防衛重ねていこうかな」と受け入れた。20歳下の潮崎に勝利したばかりだが、今度は34歳下の清宮が相手。昨年8月の対戦では勝利しており「アンパイだよ」と一蹴した。

ベルト奪取後には知人から「米国でも試合をしてくれ」というメールが届いたという。3大メジャー制覇の夢を果たしたばかりだが「米国でも台湾でもタイトルマッチができたらいい」とさらなる野望を明かした。【松熊洋介】