今月19日に11周年を迎えた天龍プロジェクトが再始動した。

昨年11月の天龍源一郎引退5周年記念大会以来の開催は、東京都の緊急事態宣言により、無観客となった。同団体代表で、天龍の娘でもある嶋田紋奈氏は「15年までと同様、小さな所帯ではありますが、志を高く持って、伝承文化というプロレスを重んじ、誇りを持って進んでいく」と決意を語った。

島田氏からいい知らせが届けられた。3月から体調を崩して入院中の天龍が、来週にも退院予定だという。「しっかりと治療に励み退院となった。今後は天龍プロジェクトの大会を盛り上げてくれると思う」とレジェンドの復活を待ち望む。

今後は月2回ペースで興行を行っていく。インターナショナルジュニアヘビーのベルトも復活させる。「シングルのベルトは8選手によるトーナメントで争いたいと思っている。参加したい選手はぜひ」と呼び掛けた。試合後にはすでに数選手が参戦表明。嶋田氏は「天龍からは、プロレスラーに戦いの場を1つでも多く与えられるようにと言われている。ジャイアント馬場さんのいう明るく、楽しく、激しいプロレスを基本に、天龍色にアレンジした大会にしていきたい」と語った。

21年最初の大会が無観客となってしまったが「お客さんには迷惑をかけてしまったが、こういう困難に立ち向かうことが、天龍プロジェクトらしい姿だと思う」と前を向いた。来週には天龍が戻ってくる。「選手たちの覚悟を見ている人たちに届けることができた。この試合を(天龍に)真っ先に見せて、良かったと言ってもらいたいし、今後もいい試合を見せていきたい」。ようやく21年のスタートを切った天龍プロジェクト。次の大会は5月12日。順調にいけば、11日に緊急事態宣言が解除される。レジェンドが復活し、パワーアップした天プロが熱い試合を観客の前で披露する。【松熊洋介】