20選手による「シンデレラトーナメント」準々決勝で、ウナギ・サヤカが朱里(32)を破り、4強に進出した。

1回戦の刀羅に続き、実力者の朱里をオーバー・ザ・トップロープで場外に落として勝利した。自ら危険な戦いに挑み、試合の半分近くはエプロンでの攻防。DDTを決められ、劣勢の中、朱里の豪快な膝蹴りを間一髪でかわし、そのまま蹴り落とした。勝利後ウナギは「オーバー・ザ・トップロープとはいえ、あの朱里選手に勝ちました~」とリングにうずくまり、感極まった。

2月に行われた自身の7番勝負で最後に当たった相手が朱里だった。逆エビ固めでギブアップし「悔しかったらここまではい上がってこい!」とげきを飛ばされた。「まだ追い付いてはいないけど、勝ててよかった」とホッと胸をなで下ろした。昨年11月からスターダムに参戦しているウナギはこの日、4月1日付での正式入団を発表。「自分がやりたいことをやらせてもらえる団体。いろんな場所で試合ができてうれしいし、みんなを楽しませる試合がしたい」と意気込んだ。

中野、白川とコズミック・エンジェルズを結成。アイドル出身の愛嬌(あいきょう)ある笑顔と、大人の魅力を武器に若い選手たちに真っ向からぶつかる。15日は、飯田の返上により開催が決定したフューチャー・オブ・スターダム1回戦でレディ・Cと対戦。昨年12月に3人で取ったアーティスト・オブ・スターダムのベルトもまだ守り続けており、16日の5度目の防衛戦では「コズエンの名をスターダムの歴史に刻みたい」と新記録を狙う。シンデレラトーナメントの準決勝は舞華と対戦。どのタイトルも強敵ばかりだが、1歩ずつ階段を上り、成長を続けているウナギ。「スターダムのてっぺんに登りつめますよ」。3冠獲得も夢ではない。【松熊洋介】