総合格闘技のRIZIN TRIGGER 1st大会が28日、兵庫・神戸記念ホールで行われる。

RIZINナンバーシリーズ、ランドマークシリーズに次ぐシリーズ第3弾で、テーマは選手の再生や原点回帰、発掘や育成。キックボクシングルール試合も含めた全14試合が、海外では主流のケージ(金網)で行われる。

開幕戦となる今大会は、未来を担う若手から、再起をかけるベテランまで個性あふれる28選手がそろった。26日、選手は個別インタビューに応じた。

メインイベントは、萩原京平(25=SMOKER GYM)が、昇侍(38=トイカツ道場)と対戦する。萩原は「昔からケージでやりたかった。勝った後のパフォーマンスもいろいろ考えている」と気合十分。前回大会となる10月2日のランドマーク大会では、朝倉未来に0-3の判定負けを喫しており、「鬱憤(うっぷん)がたまっている部分がある。日曜日は、バッチバチの1番盛り上がる試合をしたい」と力を込めた。

第3試合は今大会唯一の女子カードで、百花(28=魁塾)が未來(27=Blaze)と対戦する。百花はRIZIN初出場となった30大会で、無敗のぱんちゃん璃奈と対戦し、判定まで持ち込むも敗北。「前回は緊張していて半分も出せていない。今回は半分以上出せるように」と、冷静なファイトで初勝利を狙う。

第5試合で平松侑(19=岡山ジム)と対戦する政所仁(23=魁塾)はいとこ。百花が「一緒に出るので不安も半減。笑って写真を撮りたい」と笑顔で語れば、政所も「百花がしっかりつなげてくれると思うので、僕も乗っかってKO勝ちしたい」と勝利を誓った。

大会最年長の40歳、ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会)は、第12試合で川中孝浩(31=BRAVE)と対戦する。14年から19年はRIZINだけでなく、世界最大級の総合格闘技団体、UFCやベラトールでも活躍。実戦は2年ぶりとなるが「ずっと試合するつもりで追い込んでいたので問題ない」と好調ぶりを強調。「相手に何もさせることなく徹底的につぶしにいく」と鼻息を荒くする。

MMA4戦目となるドラゴンゲート所属のプロレスラー、奥田啓介(30=フリー)は、虎視眈々(たんたん)と初勝利をうかがう。RIZINデビュー戦となった10月2日のランドマーク大会では、鈴木博昭にTKO負けを喫し「俺はまだまだできた」と悔しさをにじませた。今回の相手は、柔術を武器にするグラント・ボグダノフ(27=KUSSANO TEAM)。全日本柔術選手権準優勝や全日本ノーギ選手権ミドル級優勝の経験を持つ実力者だが、「サクッと勝って、ド派手に遊びたい。4年ぶり3度目の結婚に向けて頑張りたい」と奥田節で宣戦布告した。

他にも、フェザー級期待のプロスペクト対決、堀江圭功(26=ALLIANCE)-中田大貴(25=和術慧舟会HEARTS)や、淡路島出身の住村竜市朗(35=TEAM ONE)-フィニッシュ率100パーセントの木下憂朔(21=パンクラス大阪稲垣組)など、見どころは十分だ。

なお、TRIGGER大会は、地域活性化を目的としており、今後は年4~5回、5000人規模の地方会場で行っていく予定。