ボクシングWBO世界スーパーフライ級6位福永亮次(35=角海老宝石)が同級王者井岡一翔(32=志成)との初対面で率直な心境を口にした。31日、東京・大田区総合体育館で世界初挑戦を控え、30日には試合会場で前日計量に出席。リミット52・1キロでクリアした王者に対し、100グラム少ない52・Oキロでパスした。 20秒間のフェースオフ(にらみ合い)を終えた福永は「ボクはテレビで(井岡を)見たことがあるので、すごいなと思いました。ははは。テレビの芸能人かなと」と笑顔で振り返った。

コロナ禍で予備検診や調印式などがすべて前日計量日の30日に設定されていた。井岡が当初王座統一戦で拳を交える予定だったIBF世界同級王者ジェルウィン・アンカハス(29=フィリピン)の来日困難により、半月前に急きょ決まった世界戦だったこともあり、この日が両者の初対面となった。あらためて井岡の姿をチェックした福永は「イメージ通り」とした上で「気合が入りました」と、あらためて気を引き締めた。

20年12月に日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック同級王座を統一した実力者。井岡が初めて大みそかに世界戦に臨んだ11年ごろはボクシングを始めたばかりだったという遅咲き。現在も「仕事も好きだから」と型枠大工と二足のわらじでプロボクサーを続けている福永は「計量パスして安心しました。明日の試合に向けてリカバリーして準備したい」と平常心。計量クリア後にはメロンもほおばって英気を養っていた。