昨年のBOSJ準優勝者YOH(33)が、地元宮城の地からリスタートを切った。シングル初対戦となったクラーク・コナーズ(28)を逆転のダイレクト・ドライブで退け、勝ち点2を手にした。

19年のジュニアタッグリーグ以来、3年ぶりの対戦。当時はヤングライオンだった相手は、タイトルマッチも経験し、心も体も大きくなっていた。序盤からジュニアとは思えない強力なパワーに圧倒される展開。打撃の応酬に競り負けると、何度もカウント2まで追い込まれた。それでも、地元で沈むわけにはいかない。最後の力をふり絞り、トラースキック2連発を打ち込むと、12分3秒。必殺技を決めて3カウントを奪取した。

宮城は栗原市の出身。父が見守る前で、リーグ戦初勝利をゲットすると、普段はおとなしい男が感情を爆発させた。レフェリーの3カウントを聞くやいなや、ロープに上って絶叫。全身を使って喜びを表現した。

15日の開幕戦(愛知・名古屋国際会議場)ではIWGPジュニアヘビー級王者石森太二とメインイベントを戦ったが、ボーンロックで絞め上げられてギブアップ負け。昨年かなわなかった初優勝のために、連敗は許されなかった。「お互いベストだったね。クラーク、ありがとう」。コメントには、充実感がにじんでいた。