日本ライト級王者宇津木秀(28=ワタナベ)が初防衛に成功した。同級8位富岡樹(25=角海老宝石)の挑戦を受け、8回1分8秒、TKO勝ちを収めた。

3度目の王座挑戦となる富岡の左フック、左ボディーで攻められ、5回終了時の採点では1ポイント差でリードを許した。しかし「ポイントは取られていると思ったが、あわてることなくいけば勝てると思った。向こうは体力が切れると。徐々に弱らせた」と6回以降は一気にギアを上げた。

8回にはパンチ連打で攻め込み、最後は富岡を防戦一方にさせてTKO勝ち。「初防衛戦のプレッシャーはありました」としながらも逆転勝ちでベルトを死守してみせた。セコンドには13日にメキシコでの王座統一戦から帰国したばかりの同門の先輩、WBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(28)が入った。

「アニキ(京口)が勝ってモチベーションは爆上がりでした。アニキは強い。安心して(セコンドを)任せられました」と試合途中のインターバルでも京口からの言葉にパワーをもらっていたという。

これでプロデビューか11連勝。当面は日本王座の防衛戦をつづけていくものの「1戦1戦大事に戦い、最終的には世界王者を目指したい」と意気込んだ。世界的には選手層の厚い階級となるが、京口も「しっかりとステップを踏んだ。これは通過点。もう1つ上のベルトを取ってね」とエールを送っていた。