RIZIN3戦目の元ホスト格闘家YUSHI(ユーシ、34=HI ROLLERS ENTERTAINMENT)が、大会のオープニングマッチを、華々しい一本勝ちで飾った。

全国のホストが集う地下格闘技大会「宴-UTAGE」で2階級を制覇した現役ホストの覇留樹(29=宴UNIVERSE)と、3分3回総合特別ルールで対戦。自身で「王子様対決」をテーマに設定した一戦は、入場から圧倒した。全身赤いコスチュームに身を包んだ相手とは対照的に、真っ白のコスチュームで登場。さいたまSAの長い花道を、ダンスをしながら時間をかけて歩いた。

試合も独擅場だった。1回は落ち着いて距離を取り、的確なカーフキックを浴びせて体力を削ると、2回開始早々、ローキックでバランスを崩させてグラウンドの展開に移行。最後は鮮やかに裸締めで絞め上げて、タップアウトを奪った。

完勝に、マイクを持つと興奮気味。「盛り上がったでしょうか? 僕のレベルは低くて『何でお前が出るんだ』とよく言われていました。でも、かっこいいところを見せようと頑張って練習してきました」と胸を張った。

大会は、元サッカー日本代表FWカズの次男で戦友の三浦孝太(20)を新型コロナ感染で欠くこととなった。昨年の大みそか大会、その三浦のデビュー戦の相手として大抜てきされた。サッカーボールキックによる1回TKO負けでマットに沈んだが、5月のランドマーク3大会で地下格闘技出身のZENKIを退けてプロ初勝利。三浦が所属するBRAVEや朝倉未来らのトライフォース赤坂などで練習を積むなど、ファイターとして研さんを重ねてきた。

三浦とは大会後も交流が続いており、三浦からは「一生懸命練習に取り組んでいるのも知っている。男としてかっこいいお兄さんみたいな感じ」と慕われる存在。またしてもともに同じ舞台に立つことはできなかったが、「万全な状態で、次一緒の大会に出ような!」と、リング上からさわやかな笑顔で呼びかけていた。