ボクシングの「3150FIGHT」を手がける亀田興毅ファウンダーが、17日に36歳の誕生日を迎えるにあたり16日、「全米進出」の野望を掲げた。

「3150FIGHT」は今年8月の興行で、元五輪柔道金メダリスト・石井慧のプロボクシングデビュー戦を仕掛けるなど、さまざまな角度からの演出でボクシング界に革命の波を呼び起こしている。

11月27日には挑戦的興行の「SURVIVAL」を大阪府豊中市の176BOXにおいて2部構成で行う。年明けの1月6日にはエディオンアリーナ大阪で、ミニマム級のダブル世界戦を行うと発表した。

KWORLD3ジムの会長職を弟の大毅氏に託し、興毅氏はプロモート業に専念する。これまでの慣習を打ち破るような手法は、多少の抵抗はあっても全く気にせず「ボクシングの再興のために」と次々に新たな試みを仕掛けていく。

36歳になり、来年はまず東京進出を計画。初の海外となるタイでの興行も実現へ具体的に動いている。その先にあるのが、エンターテインメント的なボクシングの本場、米国への進出。興毅氏は、世界的なプロモート社の「マッチルーム」とも接触し、本場での興行開催へ動きだしている。

全米進出は興毅氏の最大の夢となる。「ラスベガスとか、マディソンスクエアガーデンとか、映像で見ていても鳥肌が立つほど盛り上がりが違う。あんな世界に挑戦してみたい。夢やな。(かつてマイク・タイソンなど手がけた世界的プロモーター)ドン・キングがなんぼのもんじゃい! しばきにいくよ(笑い)」。

興毅氏はここまで「ジム興行」による日本の伝統を崩し、「プラットホーム」として所属ジムにこだわらない枠組みに挑戦し、実績として残してきた。「エンタメ」としてもボクシングはまだまだ可能性を秘める。そこを打ち開くひとつが全米進出。日本選手初の3階級制覇を成し遂げた興毅氏が、今後はプロモーターとして日本ボクシング界の歴史を切り開いていく。【実藤健一】