日本ライト級王者宇津木秀(28=ワタナベ)が2度目の防衛に成功した。

同級4位ジロリアン陸(34=フラッシュ赤羽)の挑戦を受け、3回2分48秒、TKO勝利。3回にボディー連打で1度目、右ストレートでダウンを2度目のダウンを奪うと、連打でダウンを追加してレフェリーストップ勝ちとなった。

セコンドは、同門で「アニキ」と慕う前WBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人にお願いした。11月1日、寺地拳四朗(BMB)とのWBAスーパー、WBC世界同級王座統一戦に臨んだものの、7回TKO負けを喫したばかりだったが、快くセコンドを引き受けてくれたという。宇津木は「安心感がある。アドバイスもいいし、良い姿をみせたいという気持ちになる」と勝因の1つとして“京口効果”を挙げた。

京口は「負けて自分としては申し訳ないが、セコンドをやれてよかった。王者らしいボクシングだったと思う。どっしりした安定感あるボクシングだった」とたたえた。

挑戦者ジロリアンが年間300杯以上は食べるというラーメン好きで地上波バラエティー番組で「プロボクサーなのに、ラーメンが大好き過ぎて減量が地獄になっている人」として紹介されたことがある。この日も約400人の応援を引き連れてきた人気選手。後楽園ホールはアウェーの雰囲気が漂っていたが、宇津木は「いずれ海外に行けばアウェーで『こういう感じなのだな』と思ってやることができた」と海外マッチの予行演習としてとられた。すると京口からも「12勝10KOと倒せるボクシングだし、海外でも受けると思う、海外でやってほしいですね」と熱いエールを送られていた。