プロボクシング元東洋太平洋バンタム級王者中嶋一輝(29=大橋)が1階級上のWBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王座を狙う。

16日に東京・後楽園ホールで同級1位として同級王座決定戦に出場し、同級3位ケニー・デメシーリョ(30=フィリピン)とベルトを懸け、拳を交える。

15日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、リミットより100グラム少ない55・5キロで1発クリア。デメシーリョは55・0キロでパスした。

団体こそ違うものの、2階級でアジアの王者を狙う中嶋は「調整は完璧。普通の試合にタイトルが懸かっている感じでいつもと一緒。KOで勝ちにいくところをみせたい」と強い意気込みを示した。前日計量後のフェースオフ(にらみ合い)では気合の入った表情を浮かべた。

21年10月に栗原慶太(一力)に3回TKO負けし、東洋太平洋バンタム級王座から陥落。その後、1階級上げ、スーパーバンタム級では3勝3KOと好調だ。昨年10月のチャイワット(タイ)戦では2度のダウンを喫しながらも逆転のKO勝ち。中嶋は「前回のように無理に、強引にはいかず、いける時にいきたい」と落ち着いた表情を浮かべながら「できる限り早く倒したい。クールに1回からできたら」と抱負を口にしていた。