<WNC>31日◇後楽園ホール◇観衆1134人

 朱里(25)がついに“暴走”を食い止めた。

 REINA世界女子王座を朱里が奪取したことが発端で、初代王者だった堀田祐美子が「このベルトは私のものだ」と襲撃をし、遺恨が勃発した。その後、WNC、ディアナ、REINAとさまざまな団体で対戦してきた両者だが、堀田が仕切る暴走軍に総がかりで攻撃され標的にされ続けてきた。

 この日も堀田のセコンドについた下田美馬らが無法乱入を繰り返す中、朱里は堀田の絞首刑に合い、苦戦を強いられる。それでも堀田と下田の同士討ちを誘った朱里が顔面キックをとらえ完全フォール。2冠王座を防衛するとともに、堀田との抗争に決着をつけた。

 朱里は「私にはフィリピンの血が流れているんだよ」とマイクでコメントするが、そのまま暴走軍に連行され、晴れの2冠姿をリング上で披露することはできず。朱里の言う、フィリピンとは、母方の故郷を指す。今月上旬にはREINAがフィリピンでの興行開催プランを発表したばかり。その報せを知った朱里は「フィリピンで試合をすることは私の夢。ぜひ自分もこのプランに参加したい」と目を輝かせた。

 暴走軍を仕留め、次なる目標であるフィリピンでの試合に心は早くも向かっている。