5月の大相撲夏場所限りで現役を引退した元幕内佐田の富士の中村親方(32=境川)が2日、東京・両国国技館で断髪式を開き、同部屋の大関豪栄道ら約300人がはさみを入れた。同親方は「初めてまげを結った時はうれしかった。長いようで短い14年間だった」と、しみじみと現役生活を振り返った。

 体重200キロ前後の巨漢で、突き、押しを武器に幕内在位22場所。「若い力士に突き、押しを教えていきたい」と後進の育成に意気込んだ。

 師匠の境川親方(元小結両国)は「私が部屋を持ってから一番稽古をした。もっと男を磨いて覚悟を持った指導者になってもらいたい」と期待した。