西幕下筆頭の北太樹(34=山響)が、新十両の大成道(24=木瀬)を小手投げで破り、初日から2連勝とした。

 幕内を38場所務めた実力者にとって、幕下は10年4カ月ぶり。先場所は東十両12枚目で5勝10敗となり、幕下への陥落が確実だったが、引退は考えなかったという。

 「全然迷わなかったです。とりあえず9月まで頑張ろうと。ケガさえなければ、いけると思った」ときっぱり言う。稽古や本場所で使う黒いまわしは、新たに購入。木瀬部屋に出稽古に行くと、木瀬親方(元幕内肥後ノ海)から「似合わないな」と冷やかされたという。

 北太樹は「似合ったらやめた方がいい。初日は所作に戸惑ったけど、今日はいつも通りできた」と話す。1場所での関取復帰へ、順調に滑りだした。