横綱陣の中で唯一出場の日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、東前頭5枚目正代(25=時津風)を下して、武蔵丸を抜き歴代単独6位となる幕内勝利707勝目を挙げた。

 スピード自慢の日馬富士は、低く頭からぶつかって左を差した。と、同時に右上手を取り盤石の体勢で寄り切った。「立ち合いに集中できた。明日に備えて頑張ります。一日一番、楽しみながら」と気持ちを引き締めた。

 名古屋場所で初めて正代に黒星を喫していて、この日はリベンジとなったが「先場所のことは考えていなかったです。本当に一日一番一生懸命取ってます」と嫌なイメージは頭になかった。幕内707勝については「一生懸命やった結果。いつか『ここまで来たんだな』と思うかもしれない。すごいことなのか普通のことなのか分からない」とこだわりはなかった。