元前頭4枚目の東三段目91枚目宇良(26=木瀬)が、6場所ぶりに土俵に立ち、白星で復活への一歩を刻んだ。

立ち合いで西三段目91枚目須磨ノ海(25=高田川)にぶつかり、左へ移動すると素早く相手の胸に頭を密着させ、寄り切りで制した。

久々の取組に「すごく緊張したし、とりあえず一番勝って安心した」と息を吐いた。

昨年の秋場所を右膝前十字靱帯(じんたい)損傷などで途中休場し、番付を三段目まで落とした。8月中旬から本格的に稽古を再開し「休んでるぶん、これ以上やれと言われても無理なくらい自分なりにやってきたつもり」と、今場所に向けて調整してきた。

約1年に渡る治療期間だったが「長いというより、あっという間だった」。角界きっての業師は「けがしながら克服してきた力士も多い。自分も負けていられない」と復活を誓った。