貴乃花親方(46=元横綱)の退職手続きの早期決着に向けて、日本相撲協会が異例の体制を敷くことになった。2度にわたって書類に不備が見つかり、退職届と計10人の貴乃花部屋所属協会員の所属先変更願の再々提出を求めているが、28日は動きがなかった。両文書の提出が前提で、退職と弟子らの所属先変更について審議する臨時理事会は10月1日に実施。期限が迫る中、協会は通常、業務が休みの土、日曜日も事務方トップの宮田主事が出勤し、書類の再々提出を受け付ける体制を取った。

この日夕方、都内の部屋から外出の際に貴乃花親方は、書類について「準備しています」と話した。宮田主事も「再び提出してくれるものと思っています」と休日返上での出勤となるが、問題の長期化を望まない協会の意向を代弁した。

貴乃花親方はこれまで、元横綱日馬富士関による暴行事件の際に、協会の業務が休みの日にファクスを送るなど、曜日などにこだわらない姿勢を示していた。今回は期日が定められ、またまた不備があった場合などは、さらに別の日に、臨時理事会を開かなくてはならなくなる可能性もある。