大相撲の小結北勝富士(26=八角)が21日、群馬・高崎市で行われた春巡業で、自身初のプロ野球の始球式に臨むことを明かした。

こどもの日の5月5日、メットライフドームでの西武対楽天戦でマウンドに立つ。埼玉・所沢市出身で、同球場は自宅から自転車で30分圏内。ゴールデンウイーク終盤の当日は、小中学生を中心に大勢の観客が集まる可能性が高く「所沢の子どもに野球だけじゃないぞと教えたい」と、相撲普及へ一役買うつもりだ。

先場所で新三役となり、大役が実現した。昨年から始球式のオファーはあったが、師匠の八角親方(元横綱北勝海)に「三役に上がったらいいぞ」と言われていた。野球経験はない。小4で相撲を本格的に始めた時から、大相撲の力士に夢中で「相撲ばっかりだったから野球のこと全然分からないや」と頭をかいた。

先日、付け人の幕下北勝陽と約30球のキャッチボールで練習した。「ストレートの指にかかる感覚とか、何となく分かりました」。当日は西武のマスコット「レオ」のイラストが描かれた浴衣を身にまとう。目標はストライクゾーンに投げ込むこと。「いいボールを投げたい」と意気込んだ。