横綱鶴竜(33=井筒)が盤石の相撲で全勝を守った。193キロある巨漢碧山の突き押しに1歩も引かない。前傾姿勢を保ったまま、低く、下から圧力をかけ、最後は2本差しとなり寄り切った。「体がしっかり反応した。相手は距離が空くと引きもありますからね」。対戦成績17勝1敗という“お得意様”を料理した。

関脇栃ノ心、平幕の朝乃山と3人だけの5連勝。1人横綱として場所を引っ張るものの、感想は「う~ん、何もないです」。1日1番。しっかり切り替えて、集中する。「それを続けることが大事です」という。貴景勝の休場には、自身もケガで泣いてきただけに同情の思いはあるが、勝負となると話は別。ファンには今場所の目玉が消えた格好だが「場所に来ればそういうことは全く考えません。僕は見る側じゃないんでね」と説明。マイペースは決して崩さない。