大相撲の鳴戸親方(元大関琴欧洲)が8日、東京・墨田区内で部屋開きを行った。

同じ墨田区内から移転し、東京スカイツリーから徒歩5分の立地で、約54坪の敷地に4階建ての新しい部屋。部屋開きには同じ二所ノ関一門の理事である尾車親方(元大関琴風)、芝田山親方(元横綱大乃国)や、佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)らが出席。大関高安ら一門の関取衆が門出の稽古を行った。鳴戸親方は「やっとできました。(土地購入から完成まで)2年くらい。第2の人生のスタートですね」と、総工費3億円を超える新居を見上げて笑顔を見せた。

1階には稽古場と、2つの風呂場が設置され温冷浴が可能。2階には大部屋とちゃんこ場、3階には大部屋と個室3部屋、4階は師匠の自宅になっている。1階の稽古場は冷暖房完備で、衛生面に配慮してウオーターサーバーも設置。2台のカメラも設置され、稽古の様子を振り返ることができる。

昨年の西日本学生相撲選手権を制した近大出身の元林ら、夏場所で6人の新弟子が加わり、現在の弟子は計12人。師匠は「お互いにライバル意識が出てきた」と、稽古に活気が出てきたと明かす。ブルガリアから来日して、17年に欧州出身で初の部屋持ち親方となった師匠は「私が相撲を取るわけじゃない。弟子の指導とサポートしかできない。自分の目線を弟子と一緒に下げて、一緒にやっていきたいと思う」と、口調に熱がこもっていた。