大相撲の人気力士、前頭炎鵬(25=宮城野)が、地元企業の応援を力に“ビーバー旋風”を起こすことを誓った。

26日、東京・墨田区の部屋で行われた化粧まわしの贈呈式に出席。地元の石川・金沢市であられなどを製造している菓子メーカー「北陸製菓」から、同社を代表するお菓子「ビーバー」の刺しゅうが施された赤色の化粧まわしを贈られた。168センチと小兵ながら幕内屈指の人気を誇る25歳は「地元の方から応援していただけるのは励みになる。自分は相撲で盛り上げていきたい」と、笑顔を交えて話した。

同社の高崎憲親社長と同じ中学校だったことが縁。当時3年生だった高崎社長と1年生だった炎鵬は「学校の掃除場で初めて会ったことがある」(高崎社長)という。「ビーバー」は富山県出身の米NBAウィザーズ八村塁(21)が6月のドラフト後、チームメートに配って話題になり、同社の企画開発担当によると今でも品薄状態という人気っぷり。炎鵬も「八村フィーバー」を機に認知が深まり、食べ始めたという。この日、実際に人気商品「白えびビーバー」を食べると「おいしい。いくらでも食べられる」と絶賛した。

さらに、高崎社長は今後の活躍次第では新商品「炎鵬ビーバー」の開発にも意欲を示した。炎鵬も「タコスみたいなピリ辛がいい。見た目にだまされるなって意味で」と、小柄な自身のイメージを重ねるように注文した。

この日の朝稽古では、来年1月の初場所(12日初日、東京・両国国技館)に向けて稽古を再開させた。兄弟子の横綱白鵬に胸を借りて押す運動をこなすなど、精力的に汗を流した。初場所は西前頭5枚目と自己最高位。「ここからが正念場になる。本業は相撲。相撲で結果を出さないといけない」と、気を引き締めた。