西前頭4枚目の正代(28=時津風)が、東関脇朝乃山(25)をすくい投げで下し、1敗を守った。

同じ右四つ得意で正代は右を差しにいったが、朝乃山は突き放しにきた。それも「突っ張りがあるのは分かっていたんで」と想定内で対処。「まわしがとれてなかったんで、思い切りいくしかなかった」と左四つからの思い切った投げが決まった。

東農大出身の正代と近大出身の朝乃山。年齢は3歳違うが、正代は朝の稽古後に「世代も近いし、大学出。巡業でもよくしゃべる。だから負けたくない」とライバル心をのぞかせていた。先場所は11勝で敢闘賞も、同じ11勝の朝乃山は新関脇に昇進。ともに次世代を担う存在として、競争心をあらわにしていた。

7日目に初黒星もうまく切り替えた。験直しに「出かけることも考えたけど、雨も降ってたし。部屋でひたすらゴロゴロしてました」。結果的に切り替えがうまくはまっての1敗キープ。優勝を争う1人だが、「まずは勝ち越し。あまり欲を出してもしょうがない」と平常心を失わない。