現役関取最年長で奮闘する東十両11枚目の豊ノ島(36=時津風)が、連勝を逃し星を五分に戻せなかった。

相手は、13場所ぶりの関取復帰を果たした同13枚目の千代鳳(27=九重)。約5年前に2度対戦し1勝1敗の、腰の重い相手に右を差したが突き放され、その後も激しい攻防。2度目のはたきで相手を呼び込む劣勢となり、最後は両足が俵にかかった体勢から、相手の左腕を手繰り逆転を狙ったが、全体重をかけられ、腰が砕けたように寄り倒された。

押せないと見るや、肩すかしで崩し勝機を探ろうと技を繰り出したが、反省はやはり前に出られなかったこと。「やっぱり、はたきは駄目だね。向こうも、はたきを待っている。立ち合いからの流れは良かっただけに、失敗したな」と悔いを残した。

苦しい土俵は続くが、5日区切りの「中盤戦」の5日間は3勝2敗と“勝ち越し”「序盤戦」の1勝4敗を考えれば、逆転の勝ち越しにも期待がかかる10日間といえよう。残り5日も「思い切って目いっぱい、自分の相撲をノビノビ取りたい」と切り替えを胸に刻んでいた。