日本相撲協会の執行部による定例会議が25日に大阪市内で行われ、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)開催について3月1日に臨時理事会を開いて最終決断することを決めた。

会議後に芝田山広報部長(元横綱大乃国)が対応し「今日は開催するかしないかは決まっていない。今の所は3月1日に臨時理事会を開いて決める。これから外部理事も招集する」と明言した。

4月には春巡業の開催が予定されており、現段階では春場所の延期の可能性はないという。「選択肢は3つ」と通常開催、無観客での開催、中止のどれかになる見込み。会議には高島春場所担当部長(元関脇高望山)も出席し、今後予測されるさまざまなケースへの対応について話し合ったという。芝田山広報部長は「他のスポーツ団体の事案の報告などもあった。今後も国内の状況を見ていきたい」と慎重な構えを見せた。

この日は、十両以上の関取で構成される力士会も大阪市内で行われた。同会に出席した尾車事業部長(元大関琴風)は、力士らに「万が一、協会員が1人でも感染したら本場所を中止せざるを得ないから気をつけてくれ」と注意喚起した。また、29日に予定されていた大阪市の住吉大社での横綱奉納土俵入りは中止になった。3月3日の前夜祭や、春場所初日前日の同7日の土俵祭りなども含めて、あらためて開催の可否について話し合うとした。