幕内経験者の西幕下12枚目千代の国(30=九重)が、7戦全勝で幕下優勝を果たした。

西幕下59枚目栃清龍(25=春日野)に、立ち合いから強烈な突き押しを連発。たまらず右に逃げた相手にしっかりとついていきながら、しつこく突き攻めた。「いつも通り強気でいこうと思った」と狙い通りの相撲だった。

この日は16年に死去した先代の九重親方(元横綱千代の富士)の命日だった。国技館入りする前には、仏壇の前で手を合わせたといい「必ず勝ってきます、と誓いました」と誓い通りに勝って優勝。新型コロナウイルスの影響で7月場所開催が2週間延期となったことで、この日の取組が実現し「何かの巡り合わせというか意味があるんじゃないですかね」としみじみと話した。

全勝優勝を果たしたことで、秋場所(9月12日初日、東京・両国国技館)での再十両が濃厚となった。「まだ決定ではないので」と話しつつ「土俵の上では変わらずに全力で取り組んでいこうと思います」と意気込みを語った。