海洋高(新潟)相撲部・村山豪(3年)の鳴戸部屋入りが18日、発表された。海洋高からの鳴戸部屋入門は3年連続で3人目。鳴戸親方(37=元大関琴欧洲)が同席して同校で会見した。高校最後の今年はコロナ禍で全国高校総体(インターハイ)、国体は中止になったが、たまったパワーを角界で吐き出す。

特注の制服が希望で、はちきれんばかりだった。村山は角界入りの抱負をこう語った。「大相撲の舞台で頑張って恩返ししたい。まずは関取を目指す」。相撲に取り組むために千葉市の実家を離れ、糸魚川市の能生中に進学。そして海洋高と6年間新潟で過ごし、今度は大相撲に羽ばたく。

昨年7月の稽古で相手の指が左目に入った。違和感を覚えながらも8月の選抜高校相撲十和田大会(青森)では中堅として準優勝に貢献。その後の検査で左目網膜剥離が判明し、手術を受けた。再起を懸けた今年はコロナ禍でインターハイ、国体が中止。目標が消えた夏休みに鳴戸部屋の稽古を見学して大相撲の道を決意した。鳴戸親方は「自分の息子のようにやさしく、厳しく育てたい」と話した。

体重は130キロだが、身長は168センチと小粒。得意な型は押し相撲だ。海洋高の村山智明監督(41)は「下から下から押せれば」と期待する。相撲と並行し取り組んだ柔道では初段だけに、体幹も強い。

同部屋には先場所で序二段優勝した1年先輩の欧深沢(深沢成矢)、2年先輩の丸勝(三段目、丸山竜也)がいる。高校の先輩の存在で入門に不安はない。「自分も頑張りたい」と村山。1月の新弟子検査を経て、1月場所の前相撲でデビューする。【涌井幹雄】

◆村山豪(むらやま・ごう)2002年(平14)6月6日生まれ、千葉県出身。糸魚川・能生中から海洋高進学。相撲は小1から千葉市相撲教室で開始。小5、6年時にわんぱく相撲全国大会で2年連続3位。168センチ、130キロ。血液型B。