大関貴景勝(24=常盤山)が今場所初の連勝を逃して、6敗目を喫した。

突き押しの玉鷲と立ち合いは互角で、2度、3度と当たると右にいなされた。土俵際まで押し込まれ、逆転の突き落としも不発。後ろ向きで押し出されると、勢い余ってマス席手前のたまり席の観客に接触。観客に覆いかぶさるような体勢になり、貴景勝は申し訳なさげに観客の背中を左手で何度か触れて、ぺこりと頭を下げた。

この日は阪神・淡路大震災から丸26年。出身の兵庫・芦屋市は阪神地区だけに「節目なのでしっかり結果を残したかった」と残念がった。

横綱昇進が懸かった場所で、かど番危機となる6敗目となった。7日目に栃ノ心を下して2勝目を挙げ、復調へのきっかけをつくったかのように思われたが、波に乗れなかった。「しっかり明日に向かって頑張ります。全力尽くすだけだと思う」と気持ちを切り替えた。