命拾いのトップ浮上で、運を味方に-。優勝争いでトップの大栄翔(27=追手風)が敗れ、結びの一番で命拾いした大関正代(29=時津風)が2敗を死守し、この2人がトップに並んだ。冷や冷やものの正代に、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「このツキを持って、このまま行ってほしい」と語った。

平幕の隠岐の海(35=八角)との最初の一番は、土俵際で突き落とされ軍配は隠岐の海に。だが物言いがつき、隠岐の海の左足が出るのと同時とみて取り直しに。その一番も、寄り倒され背中から落ち軍配は隠岐の海に上がったが、物言いがつき協議の結果、隠岐の海の右足が俵を踏み越す勇み足で、正代に白星が転がり込んできた。

相撲には負けたが勝負には勝った? 正代の強運ぶりに同理事長は「これをいい方に持っていかないと。明日からはいい相撲を取ってほしい。このツキを持って、このまま(最後まで)行ってほしい」と粘り勝ちの正代に期待した。