大相撲の大関正代(29=時津風)が19日、都内の部屋で幕下を相手に相撲を取って調整した。電話での代表取材に応じ「(番数は)15番くらい。出足と形、幕下相手でも自分の形を決めて出る(ことを意識した)」と振り返った。

20日から東京・両国国技館内の相撲教習所で計6日間の合同稽古が始まるが、初日からの参加は見送る意向を明かした。弟弟子の前頭豊山と相撲を取る段階に至っていないだけに「とりあえずトレーニングに専念する。もしかしたら(後半参加も)あるかもしれない。参加できたら一番いいんですけど。本来だったら(関取衆と相撲を取るのは)時期的に少し早い。豊山とも稽古していない状態で正直、怖いというのはある」。春場所(3月14日初日、両国国技館)まで1カ月弱と期間があるだけに、慎重な姿勢を示した。

初場所中にマージャン店に出入りするなど日本相撲協会作成の新型コロナウイルス感染対策のガイドラインに違反した師匠の時津風親方(元前頭時津海)は、22日の臨時理事会で処分が最終決定する見通し。協会のコンプライアンス委員会は、同親方が退職する方向で処分意見をまとめている。正代によると、時津風親方はこの日も稽古場で弟子たちを指導。正代は「なるべく自分たちにあんまり不安にさせないように、配慮されていると思う。自分たちとしては処分が決まるのをじっくり待つしかできないので。特別、稽古の内容を変えるのもおかしい話。やってきたことをこれまで通りやっていけたらいい」と話した。

渦中にあるが正代を含めて時津風部屋の力士は好調で、初場所では最後まで出場した15人中12人が勝ち越した。部屋頭の正代も「若い衆が番付が上がると、自分たちもうれしいですし、自分たちの稽古にもなる。いい流れは来ているので続けていけたらいい」と、部屋の活気を感じていた。