日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で大相撲春場所(3月13日初日・エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、熱海富士(19=伊勢ケ浜、熱海市出身、飛龍高出)の新十両昇進を決めた。初土俵から所要8場所は、元大関の小錦、把瑠都に並ぶ歴代7位のスピードとなる。

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熱海富士の飛龍高時代の恩師・栗原大介監督(45)が26日、日刊スポーツの電話取材に応じ、教え子の新十両昇進を祝福した。当初は「1年で幕下まで上がれたら」と互いに話していたという。「予想以上の早い出世で驚いている。本当によくやっている」とたたえた。

初場所の勝ち越しを決めた22日、部員たちと同校で取組を見守った。2勝3敗から2連勝。栗原監督は「よく持ちこたえた。以前なら弱気になってもおかしくなかったが、プロになって伸びている部分」と、心の成長に目を細めた。

相撲のスタイルは、アマチュア時代から変わらない。「昔から彼が磨いてきた、右四つから前に出る相撲が迷わずにできている」と高く評価した。今後に向けて「高校の後輩たちも勇気をもらっている。見ている人に喜んでもらえる相撲を取る力士になってほしい」。角界のホープにエールを送った。【古地真隆】

◆熱海富士の十両昇進決定を受け、熱海市の斉藤栄市長(58)がコメントを発表した。「熱海市に明るい話題を届けていただき、大変うれしく思います。さらなるご活躍で、熱海富士と熱海の名を全国に広めていただくことを期待しております。引き続き、熱海市民が皆で応援してまいります」。