大相撲の新関脇大の里(24=二所ノ関)が10日、名古屋市の佐渡ケ嶽部屋に出稽古し、関取衆8人による申し合いで、最多の21番と精力的に稽古した。

他の部屋とは離れた、愛知・安城市に構える部屋で稽古しているため、名古屋場所(14日初日、ドルフィンズアリーナ)に向けて、この日が最初で最後の出稽古。大関琴桜とは連続6番取って3勝3敗と互角に渡り合い、同じく出稽古に来ていた先場所まで大関の関脇霧島には4勝2敗と勝ち越すなど、全21番で12勝9敗だった。「すごく人がたくさん集まっていたので、すごくいい稽古ができた」と、屋外の稽古場での稽古を終え、大粒の汗を流しながら充実ぶりを口にした。

二所ノ関一門の連合稽古以外で、地方場所で出稽古したのは、この日が初めてだった。午前5時30分に安城市の二所ノ関部屋を出発し、同6時40分には佐渡ケ嶽部屋に到着したが、まだ稽古開始前。意気揚々と乗り込みすぎて、まさかの佐渡ケ嶽部屋の力士よりも早く、一番乗りで稽古場に降りていた。

ただ、準備運動も十分行い、たっぷり4時間以上も土俵周りにいた。その最終盤で行った琴桜との稽古は「大関(琴桜)とは場所の終盤で当たると思うので、バテている状態、きつい中で、どれだけできるか」というテーマで臨み、互いの良さが出る好内容の稽古となった。

所要7場所で史上最速優勝を果たした先場所前も、佐渡ケ嶽部屋には出稽古していた。初顔合わせから2連敗していた琴桜のもとに出向いて稽古し、先場所は初白星を挙げる成果を残した。この日の稽古でも「今日来て、自信にもなったし、課題も見つかった」と、収穫の大きさを口にした。

名古屋場所で再び優勝争いに加われば、場所後に大関昇進の可能性もある。今月7日には地元石川県で行われたパレードにも参加したが「優勝に関連する行事が、パレードで全て終わったので、また切り替えて頑張りたいし、たくさんの方に応援していただいたので、結果で恩返ししたい」と、優勝のことは忘れて、また新たな気持ちで白星を積み重ねていくことを誓っていた。【高田文太】