瀬戸内7県を拠点に活動するSTU48が海の日の16日、東京・晴海埠頭で、海洋教育を推進する国土交通省「C to Seaプロジェクト」のイベントに出席し、西日本を襲った記録的な豪雨災害の被災者への支援を約束した。

 この日は藤原あずさ(20)矢野帆夏(18)峯吉愛梨沙(13)が出席した。豪雨被害に話が及ぶと、藤原が「ご心配ありがとうございます。豪雨災害に遭われた方々のためにも、できることだったり、発信できることがあれば、力になれる活動をしたい」と神妙な面持ちで答えた。

 15日からは握手会の会場で、STU48メンバーが中心となって募金活動を始めた。大きな被害を受けたメンバーはいないが、地元を襲った深刻な災害に心を痛めている。矢野は「できることをちょっとずつしています。元気や笑顔を与える立場だから、パフォーマンスとかで元気づけられたらいいなと思います」と話した。

 3人は全長約200メートル、乗用車6800台を輸送できる次世代自動車専用船「BELUGA ACE」号に乗り込み、船内を見学した。峯吉は操舵(そうだ)室で実際にかじを握り、「船を運転するのは初めてでした。船長室にも入れていただいて、うれしかったです」と無邪気に喜んでいた。

 災害の影響で、船上劇場の就航も今夏の予定が白紙に戻ったが、藤原は船を身近に感じた様子だった。「『こういう船だよ』というのは見せてもらったけど、内装とかはまだこれからで、どうなるか分からないので、楽しみです」。矢野も「時間がある分、これをやりたいなとか、いろんな考えて、ずっと想像をしています」と、延期を前向きにとらえていた。

 この夏、やってみたいことを聞かれると、峯吉は「船上劇場で、パフォーマンスもそうですけど、みんなで釣りをしてみたい」、小型船舶操縦士2級の免許を持つ矢野は「地域に密着したイベントをしたい。私が船を運転して瀬戸内をめぐるツアーをしたい」と答えた。同免許を取得している藤原も「島々もたくさんあるので、イベントみたいな感覚で行けたら」と、それぞれが海と密着した案を挙げていた。