AKB48横山由依(28)が27日にパシフィコ横浜で卒業コンサートを行った。メンバーやスタッフから愛された2代目の48グループ総監督の門出には、大島優子(33)指原莉乃(29)川栄李奈(26)ら先輩、後輩も駆けつけ、約12年間のアイドル人生の区切りを迎えた。自身の誕生日翌日でもある来月9日に、東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業公演を行う。

【関連記事】横山由依卒コン写真特集

ゆいはんは、最後までマジメで汗かきだった。オープニングからダンス曲を並べると、グループ史上最難度の「どえらいダンス」として話題の「根も葉もRumor」をファンの前で初めてフルサイズで披露。現総監督の向井地美音(23)が「容赦ないセットリスト、ありがとうございます」と肩で息をすると「12年間みんなと汗をかいてやってきたので、こういうオープニングで良かった」と得意げな顔をした。

研究生時代から何事も実直に取り組む姿勢や、素朴な人柄は周囲から愛された。花束を持って駆けつけた川栄は「研究生の時に(横山が)ずっと汗だくで、私は汗をかかないタイプだったので、水道で自分の顔を超ぬらしてました」。

VTRでメッセージを寄せた小嶋陽菜(33)からドラムに挑戦という“むちゃぶり”を受けると、必死にスティックを振った。続いて、大島ら「Not yet」メンバーが再集結して涙を見せたが、その涙の半分は、そのドラムがうまくできなかったことだと指原が明かすなど、マジメなエピソードであふれた。

総監督としても、黒子に徹しながら汗をかき続けた。圧倒的な存在感と言葉でグループを引っ張っていた高橋みなみ(30)の後を継ぎ、周囲からの重圧に押しつぶされそうになったこともあったという。それでも「私は私で良いんだ」とマジメな人柄で引っ張ってきた。

総監督やキャプテンは務めたが、センターになったことはない。「目立つタイプではなかったんですけど、長い間応援してくださったファンの皆さんの応援があったから乗り越えられました」。最後まで謙遜したが、横山由依のマジメでがむしゃらな汗は、AKB48の中心に確かにあった。【大友陽平】