俳優柴田光太郎(42)が「ボディ・ジャック」(倉谷宣緒監督、10月25日公開)で、初めて映画に出演することが18日、分かった。幕末の武士、武市半平太役で、高橋和也(39)演じる現代の会社員の体を乗っ取る役どころだ。

 95年に学習院中等科、高等科の講師から転身し、キャスターで芸能界デビューした。その後はドラマ、舞台などで経験を積んできた。映画には縁がなかったが、父で俳優の故田宮二郎さんが映画で見せた存在感はいつも頭にあったという。「オファーを受けた時は緊張もしましたけど、いよいよ来たかという気持ちでした」と振り返る。

 12歳で父を亡くした柴田は、何度も何度も作品を見て、父が芝居に取り組む姿勢を学んだ。「また、いろんな作品を見返しました。結局、役そのものになるしかない」というシンプルな結論に至り、準備は周到に行った。

 現在、芸能活動と並行して都内の高校で英語の授業を受け持っているため、スケジュール調整が難しかったが、有名剣士を演じるため、殺陣も本格的に行った。午前中に授業をして、午後に撮影をするなどハードだったが、何とか乗りきった。遅いスクリーンデビューだが、「これからも映画に出たいです。社会派作品や海外作品にも興味がある」と夢を語った。