2月にフロリダ州の高校で起きた銃乱射事件を受けて、ハリウッドでは銃規制に対する訴えが強まっていますが、実は誰もが銃規制に賛成と言うわけでもありません。憲法で武器を所持することが権利として保障されている米国では、実際に銃を所有しているセレブも少なくはないのです。スクリーンで銃を扱い、ド派手な銃撃戦なども演じているスターたちの中には、表立って銃規制に反対と唱えることをはばかる人もいます。そんな銃規制に慎重な立場のスターたちを紹介します。

●ブラッド・ピット

 2014年のインタビューで、幼稚園児の時に祖父からショットガンをもらったとカミングアウト。オクラホマ州の田舎で生まれ育ったピットは、幼い頃から銃は身近な存在で、8歳の頃には射撃も経験していたという。離婚調停中のアンジェリーナ・ジョリーも銃の扱いを心得ており、「家に銃があると安心する」と語り、2人が一緒に暮らしていた自宅に銃を置いていたことを認めていた。「アメリカは銃の存在の元で成り立った国で、DNAの中に銃は組み込まれている。おかしなことだが、銃を持っている方が安心する」と、かなり踏み込んだ発言をするなど、ピットは銃賛成派のセレブの一人として認知されている。

●ブルース・ウィリス

 「ダイ・ハード」や「エクスペンダブル」シリーズなどで銃を扱い慣れているウィリスは、かつてのインタビューで、「銃所持を認める合衆国憲法に抵触するいかなる銃規制にも反対だ」とコメント。2012年にコネチカット州の小学校で起きた銃乱射事件後も犠牲者を追悼しつつも、「狂気を法律でどうやって定義するのは難しい」と語り、「権利や法律をなくしたら、そこからどんどん国民から全ての権利を奪いかねない」と銃規制には警告を鳴らしている。

●ジョニー・デップ

 「子供時代、ビーチで砂浜に並べた空き缶をライフルやハンドガン、時にはサブマシンガンで撃つ遊びをしていた」とインタビューで明かしている。「撃つのは缶や瓶だけで、人間は撃たないよ」と語るデップは、自身の子供たちにも射撃を教えたいと語っている。

●アンバー・ハード

 「射撃は上手だし、銃は大好きよ」と語り、自身も数丁の銃を所有していることを認めている。「子供はいないから、夜寝る時はいつも傍に銃を置いている。もしも、自分の身を守らないといけないことがあれば、いつでも手が届く場所にある。トレーニングを受けているし、銃の扱いはプロよ」と語っている。

●ジョー・ペリー(エアロスミス)

 「子供の頃からずっと銃に魅了されている」とインタビューで明かしたペリーは、銃の収集家としても知られている。「あらゆる武器が好き」と語り、第一次世界大戦で使われていたアンティークの銃なども収集していると言う。銃の収集家と言えば、エリック・クラプトンもその一人で、ギターを収集するのと同じ感覚で様々なタイプの銃をコレクションしていると明かしている。

【千歳香奈子】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「ハリウッド直送便」)