花組トップ柚香光が、名作ミュージカル映画を舞台化した主演作「TOP HAT」の梅田芸術劇場公演を完走した。敬愛するフレッド・アステアが演じた花形ダンサーにふんし、軽やかなステップで魅了した。

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劇団きってのダンサー、柚香が本領を発揮。梅田芸術劇場で3月21日に開幕し、4月6日千秋楽までの全日程を務め終えた。

フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース主演の米ハリウッド映画は1935年公開。舞台は11年にイギリスで初演され、15年宙組が日本初演となった。以来、7年ぶりの再演で、脚本・演出は斎藤吉正氏。

柚香自身が敬愛し、映画は「何度も見た」と言う作品。花形ダンサーにふんし、軽やかにタップを踏み客席を引き込んだ。

新人時代からキレのある華やかなダンスで頭角を現し、スター街道を駆け上がってきた柚香。ハリウッドのミュージカル映画で代表的スターだったフレッド・アステアは、あこがれの存在だった。13年の出演作「フォーエバー・ガーシュイン」(宝塚バウホール)では、そのアステア自身も演じている。

初日の幕が開け、その終演後には「(フレッド)アステア様に尊敬の念を抱いておりまして。このようにミュージカルの礎と言うべき名作中の名作に挑ませていただけますこと、本当に心から感謝しております」とあいさつしていた。

主人公が一目ぼれするデイルは、トップ娘役星風まどか。宙組出身の星風は、7年前の初演時にも下級生ながら参加し、今回は柚香と息のあったデュエットダンスでも魅了。英国人プロデューサーで、主人公の友人ホレスは、柚香と同期の人気スター水美舞斗がふんした。【村上久美子】