ダニエル・クレイグ(48)が007シリーズのジェームズ・ボンド役を降板したと報じられ、主演候補として新たな俳優たちの名前も挙がっている中で、製作スタジオのソニーピクチャーズがクレイグを復帰させようと必死だとのうわさが浮上した。

 関係者が米情報サイトRadarOnlienに明かしたところによると、ソニー側はクレイグに対し、あと2作品に主演することで1億5000万ドル(約150億円)の契約金を支払うオファーをしたという。

 これまで、イドリス・エルバ、マイケル・ファスベンダー、トム・ヒドルストンらを含む7人の俳優の名前が次の主演候補として挙がっているが、関係者は、「将来的には若手が長期で引き継ぐことになるが、ソニー側はその段階に移行する前にダニエルを確保しようと必死だ」と話している。

 関係者はさらに、「ソニー上層部はダニエルを愛しており、シリーズの最も大事な時期に彼を失うことは、彼らの選択肢ではない。ダニエルは円滑で安全な移行の鍵であり、それを実現するためには莫大(ばくだい)なお金を積む覚悟だ」としている。

 ソニーはクレイグ主演で2作品を交互に撮影した後、シリーズの新たな時代を示す3作品目で次の俳優にバトンタッチすることを目指しているという。

 クレイグは昨年のインタビューで、同シリーズを続行したくない理由として、肉体的に限界であることを大きな理由として挙げていただけに、巨額の契約金をオファーされ、果たして決断を翻すかが注目される。(ニューヨーク=鹿目直子)