カンテレ(大阪市北区=関西テレビ)出身で、フリーに転身した山本浩之アナウンサー(54)が15日、大阪市内で、関西ローカルの初主演ドラマ「大阪環状線 ひと駅ごとの愛物語 Part2」の天満駅編「妻の霊がカツラに取り憑いた男」試写会あいさつに登壇し、カツラへの“愛”を語った。

 ドラマは亡くした最愛の妻が自らのカツラに“宿る”中、同じく夫を事故で失った女性とデートし、恋心から愛へと発展するまでを描く。

 山本アナは「俳優の仕事はアドリブとか、そんな余裕なかったですけど、カツラの扱いはプロですから。カツラが宙へ浮いたり、しゃべったりするんですけど、これはカツラで7年仕事した僕しかできへん役やと思いました」と話した。

 85年にカンテレへ入社した山本アナは、報道キャスターやバラエティーでも活躍したが、98年に告白するまで、カツラを着けたまま仕事をしていた。

 「関空のオープン直前の仕事で、すごい風やないですか。こらアカンと思ったんで、スプレーでガチガチに(カツラを)固めて出たら、一緒にいてた女性キャスターの髪の毛はすごいなびいてるのに、僕の頭は微動だにせず。かえって、カツラと証明してしまった」

 数々のトラブルを抱えたまま、ニュースを読んできただけに、妻が話し掛ける設定で、動くカツラも自在に操ってみせた。

 「僕も7年間で、7種類のカツラを作りまして、1個10万円以上したんですよね」と、投資額も明かし、今回のドラマでは「8パターンのカツラが用意されていた」と語った。

 カツラ愛ゆえ、ナンバリングされたカツラは、かぶっただけで分かるようで、この日のカツラは「1番ですよね?」とスタッフに確認し、もちろん正解。さらに「最近のカツラはナチュラルで、着け心地がいい。いや~、進化してますね~」とご満悦だった。

 同ドラマは、カンテレが大阪環状線各駅を舞台に、恋や友情などをオムニバス形式で描いたドラマ。昨年1~3月に引き続き、今年も1月17日から全10話が放送される。

 この日は、全編にシュークリームをキーワードに顔を出し、寺田町駅編「駅から歩いて52万5600分」に主演する「たこやきレインボー」の清井咲希(きよい・さき=17)も出席。清井は「収録2カ月半で、50個ぐらいシュークリームを食べた。いちごが入っているのはおいしかった。でも…プライベートでは当分、いいです」と苦笑していた。

 「-Part2」は1月17日深夜0時40分から、鶴橋駅編(知英、百瀬朔)でスタート。山本アナ主演の天満駅編は2月7日、清井の寺田町駅編の3月21日分まで全10話。定時は火曜0時25分。