女優で声優の戸田恵子(59)が、国民的アニメ「それいけ!アンパンマン」のアンパンマン役に抜てきされた経緯を明かした。

 戸田は5日放送のNHK「ごごナマ」に出演。16歳でデビューしてから現在までの活動を振り返った。15歳で故郷の愛知県から単身上京し、16歳の時に「あゆ朱美」の芸名でアイドル演歌歌手としてデビューした戸田。しかし歌手としては成功せず「スカウトされた時は『私も明日は山口百恵さんみたいになるんだわ』と思って、ほんとに意気揚々。売れると思って、いい気になって新幹線に乗って来たんですけど、現実は厳しく…」と当時について語った。

 しかし仏俳優アラン・ドロンや米俳優アル・パチーノらの吹き替えなどでも活躍した俳優野沢那智との出会いが転機となり、俳優・声優の道を進むことに。79年に実写版「眠れる森の美女」のオーロラ姫役で声優デビューしたが、戸田は「よくよく考えたら、すぐ眠ってしまうので、セリフがあまりなかったんですよね」と自虐して笑わせた。

 その後、自身の代名詞であるアンパンマン役に抜てきされることとなったが、戸田は「オーディションにも呼ばれてなかったんです」という。そのオーディションではアンパンマン役の声優が決まらなかったが、戸田の声を聞いた監督が、原作のやなせたかし氏に推薦したところ「この人でいきましょう」とGOサインを出して決まったそうで、戸田は「だからすごく運命的というか…」としみじみと語った。