女優中村玉緒(78)が12日、京都市内を中心に15日まで開催される「京都国際映画祭2017」の開会式典に出席し、同席していた映画プロデューサーの奥山和由氏(63)とともに、「勝新伝説」を披露した。
今年の映画祭では、92年に亡くなった五社英雄監督(享年63)の没後25年を機に、特集を組むことになり、玉緒の夫、故勝新太郎さん(享年65)も出演していた映画「人斬り」などの上映が決定。玉緒が式典に招かれた。
まず先に、奥山氏が五社さんと勝さんの「カレーライス大げんか」を紹介。勝さんの「座頭市」シリーズ監督を五社さんが務めることになり、ある日、会合を持った。奥山氏によると、五社さんは「せっかち」なため、食事に「カレーライス」を頼んだ。
「カツカレーだったんですけど、すると、五社さんがカツとカレーとライスを混ぜて食べ始めたんです。そしたら、勝さんが『食べ方が違う』と指摘した」ことがケンカの端緒だった。
この後、五社さんは「座頭市のことなら(勝さんの)話を聞くが、カレーの食べ方にうんぬん言われたくない」と激怒。これに勝さんが「カレーなら言わないけど、カツカレーだからな。俺はカツ(勝)だっ!」と返し、ケンカ別れ。結局、監督の話も流れた。
この話を聞いていた玉緒は「分かる。やりそう」と大笑い。カレー騒動は知らなかったそうだが、家庭での秘話も続けて告白した。
「すき焼きでも、たまごの混ぜ方にこだわるし、容器にもこだわってた。そんな高価な容器じゃなくていいんだけど、春夏秋冬の季節感にあわせろって」
玉緒によると、勝さんのこだわりは随所にあったようで「でね、気に入らないと(机をひっくり返すしぐさをし)バーッとよ。バーッとやってた」と話した。
ここから、玉緒の“勝新伝説ネタ”は止まらす、故石原裕次郎さんとのエピソードも続け、取材時間がタイムアップ。スタッフ、奥山氏から「そろそろ時間が…」と止められるまで、しゃべり続けていた。
またこの日夜には、よしもと祇園花月で上映された「人斬り」の舞台あいさつも行った。