お笑いタレントのトミーズ雅(57)がカンテレ「KOボーイ」(来年1月23日深夜0時25分放送=関西ローカル)で、元プロボクサーを演じてテレビドラマに初主演することになり、その概要が13日、発表された。

 ドラマは、カンテレ(大阪市北区)が、大阪環状線の各駅を舞台にしたオムニバス・ドラマのシリーズ第3弾「大阪環状線 Part3 ひと駅ごとのスマイル」で、今作は大正駅編。

 雅は、田中亨(18=劇団Patch)の父親で、元ボクシングの日本チャンピオン「コヨーテ利春」役。ボクシング経験があり、現役時代に日本スーパーウエルター級1位の経歴を持つ雅は、初のボクサー役で主演に臨んだ。

 世間知らずの息子が故郷の大阪を離れようとしたとき、「俺を倒してから行け」と、息子と殴り合うストーリー。雅は「最初、台本見て、わろたもんね。僕にしかできんのちゃうか思ったね」。ボクサーがペットボトルの水を飲む場合は「グローブはめてるから、基本フタはついていない」ことや、「こういうパンチでは、まずKOは取れない」などと、元ボクサーゆえの視点から、スタッフへアドバイスする一幕もあった。

 また、一方の田中の父もボクサーだったそうで、田中自身の特技もボクシング。田中は「いつかボクシングの作品に出たいと思っていた」と話し、役作りのため約4カ月、体を鍛えてきたという。

 収録では雅と田中が、実際にボクシングジムで対決。雅は「懐かしいなあ」とつぶやきながら、慣れた手つきで自らの手にバンテージを巻き「これ、巻いている時が、一番緊張するねんな」とも漏らした。

 収録を終えると、雅は「この(収録日の)3日で1年分くらい働きました。もうクタクタで、体、ボロッボロです。貴重な経験ありがとうございました」と達成感に満ちた表情で話していた。