女優の柴咲コウ(36)が、主演を務めるNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」で印象深いシーンを振り返った。

 柴咲は8日放送の「あさイチ」に出演。「直虎」の撮影裏話や共演者たちとのエピソードなどを語った。

 柴咲が特に印象に残っているのは、33話「嫌われ政次の一生」で高橋一生演じる小野政次が処刑されるシーンだという。政次が直虎を守るため裏切り者の罪を被り、直虎に処刑されて非業の死を遂げるという壮絶なシーンで、放送後に大きな反響を呼んだ。VTR出演した高橋はこのシーンについて「裏返しのことを表面上は言っていくので、今までの構築がないことには成立しないシーンだった」と振り返り、自身の演技について「今まで重ねていったすべてのシーンだったりとか、コウさんを含む周りの人たちとのお芝居の交わし合いみたいなものを、すべてあのシーンにコウさんに向けて返していった」と語った。

 柴咲は「ありとあらゆる感情がそこに凝縮された。魂と魂のお芝居ができたなっていう瞬間でもあり、これで終わりだという寂しさもすごかった」と撮影を振り返り、このシーンがVTRでオンエアされると、有働由美子アナウンサーが「何回観ても泣けてきちゃいますね」と涙し、MCのV6井ノ原快彦からハンカチを手渡される場面もあった。

 柴咲はこのシーンを演じた後「ポカーンと穴が開いちゃったような感じ」と、喪失感にかられていたという。それでも撮影が進んで行くことに「残酷な脚本だなと思いました」と訴えて笑いを誘った。