漫画家・高橋陽一氏原作の国民的サッカー漫画「キャプテン翼」の、16年ぶり4度目のテレビアニメ化が実現し、18年4月からテレビ東京系ほかで放送されることが13日、都内の同局で発表された。

 翼のライバル若林源三役の声優鈴村健一は、01年10月7日から02年10月6日までテレビ東京系で放送された「キャプテン翼」(平成版)でも若林を演じた。「実は15、6年ぶりに、また若林をやらせていただく。すごい縁を感じております。なかなかないこと。(最初に演じた時は)僕が声優デビューして7、8年経っていて、なかなか仕事でご飯が食べられなくて…ちょうどご飯が食べられるようになった年に出会ったのが若林だった。まだ僕はペーペーで、役を一生懸命やろうとガムシャラだった思いがある」と当時を振り返った。その上で「キャリアも上がってきましたので、あの時とは違う若林を演じられると思う」と意気込んだ。

 新作の見どころについて聞かれると「原作に忠実に映像化を目指しているのが見どころ。声優としての観点で言うと、せりふも限りなく当時のままやっている。『何ィ』というせりふがよく出てくる。『ィ』の発音をちゃんとやろうと言っている。大きな演出が見どころのドラマチックなアニメ」と見どころを語った。

 主人公・大空翼役の声優三瓶由布子は、「情熱をキャラクターの声として音として表現していけたら。普通に読めるせりふを強調し、漫画の吹き出しを再現できるように、原作を音や画で表現するのにチーム一丸でチャレンジしている雰囲気がある」とアフレコの様子を語った。

 高橋氏は「原作通りに進めて下さいとお願いしました。テレビ東京さんで1番最初にやっていただいたシリーズに近い展開になると思います」と語り、同系で1983年(昭58)10月13日から86年3月27日まで全128話が放送された最初のシリーズを踏襲したものになることを示唆した。

 一方で、原作の連載開始から36年、初代のアニメの放送開始から34年が経過しており「アニメーションの技術も上がっていますし、時代が変わって(連載開始当初の)80年代はパンツが短かったのが、今風のウェアを着ていると思います」とユニホームを変更したことを明かした。また連載当時、「スイーパー」と表記していたポジションなど、原作で描いた戦術、それに伴う用語も「変化があります。現代風に変わってきている」と説明した。【村上幸将】