NHK定例放送総局長会見が20日、都内で行われ、大みそかの紅白歌合戦に特別出演歌手として出演する歌手安室奈美恵(40)について、木田幸紀放送総局長が、「大変喜んでいます。大変期待しています」と語った。また「何度か出場していただいているが、その集大成という、素晴らしい時間をつくっていただけると確信しています」と続けた。紅白を担当するエンターテインメント番組部の井上啓輔部長も「我々の思いが届いた」と説明した。

 安室の演出については、一部で約20分間、NHKホール以外のスタジオから中継で出演する可能性を報じられた。井上部長は「内容に関しては現在検討中。詳細はひかえる」と明言はしなかった。また、出演交渉中の桑田佳祐(61)には、木田氏は「交渉は粘り強く続けています」とし、井上部長も「デットラインは設けていない。交渉は続けていく」と、今後もギリギリまで粘り強く交渉するとした。

 紅白については、この日、ゲスト審査員が発表された。将棋棋士の加藤一二三・九段や来年の大河ドラマ「西郷どん」の主演を務める鈴木亮平のほか、高橋一生、作家林真理子さん、女優宮本信子、体操の村上茉愛、ボクサーの村田諒太、女優吉岡里帆の8人という。

 また、紅白の新たな審査方法も発表。今年はゲスト審査員8人と数千人の会場審査員が紅白の最後の対戦後、紅白どちらかに1票を投票、データ放送で投票する視聴者審査員は歌手の各対戦後に投票する形で積算していく。すべての投票を1票扱いにするという。昨年は全15票がゲスト審査員10票、ふるさと審査員1票、視聴者審査員2票、NHKホールの観客による会場審査員2票に配分された。白組が圧勝したように見えたが、結果は紅組が勝利し、混乱を招いていた。比重の大きかったゲスト審査員の投票で勝敗が左右されていた。

 一方、会見では、平昌(ピョンチャン)五輪のキャスターも発表。桑子真帆アナ、冨坂和男アナが開会式のキャスターを担当し、上村愛子さんがナビゲーターとして出演する。閉会式の中継は杉浦友紀アナ、鳥海貴樹アナが務める。

 また、元SMAPの草なぎ剛(43)が「NHKスペシャル 未解決事件File.6 赤報隊事件」(来年1月27日午後7時30分)のドラマ部分で出演することも発表。SMAP解散後、草なぎがドラマに出演するのは初めて。87年5月、朝日新聞阪神支局に男が進入し散弾銃を発砲し、記者2人が死傷した事件を実録ドラマとして放送する。

 他に、とんねるずの木梨憲武(55)がBSプレミアム「木梨文化使節団キューバへ行く!」(来年1月31日午後9時)に出演することも紹介された。木梨が単独でNHKの番組に出演するのは初めてという。