お笑いトリオ「レツゴー三匹」のレツゴー長作(本名・永原誠=ながはら・まこと)さんが1日午後8時35分、大阪市内の病院で亡くなっていたことが4日、分かった。74歳だった。通夜、葬儀は親族のみで、密葬で行われた。

 所属事務所によると、16年3月末から、進行性の肺がんのため、大阪市内の病院に入退院を繰り返しており、最後の舞台は同年3月27日の道頓堀角座だった。「故人の遺志により、お別れの会などは予定していない」という。

 長作さんは抗がん剤や放射線の治療を受け、当初は快方に向かっていたが、昨夏ごろから体調が悪化。事務所は「夫人がつきっきりで看病していた」そうで、昨年末からは緩和ケアに入っていた。24時間体制で見舞いができる環境で、長作さんはたびたび、長男、長女、次女の見舞いも受けていた。

 同事務所によれば、長作さんは子供たちにそれぞれ話をする環境にあったといい「家族仲良く、お母さんを大事に」と繰り返し伝えていたという。

 戒名は「浄光法誠信士(じょうこうほうせいしんし)」。棺には、友人からの手紙、老眼鏡、めがね、三味線のバチ、漫才台本などが入れられ、送られた。

 長作さんは64年、松竹新喜劇に入り、先代渋谷天外さんに師事。同年11月に初舞台を踏んだ。その後、タイヘイトリオの門下生となり、69年にレツゴー三匹を結成。71年「第6回上方漫才大賞 新人賞」を獲得し、勢いにのって、2年後の73年には「第8回 上方漫才大賞」を獲得。79年には「上方お笑い大賞 金賞」も受賞するなど、大活躍した。

 漫才の一方、「人長作(じん・ちょうさく)」として歌手としても活動。津軽三味線を操る「ぼやき漫談」や、また、俳優としても活躍した。