ミュージシャンで作家の辻仁成(58)が、自身が芥川賞を受賞した当時、文壇で酷評されたことを振り返り、同じく芥川賞作家でお笑い芸人のピース又吉直樹(37)との違いをボヤいた。

 辻は7日放送のNHK「ごごナマ」に出演。ロックミュージシャンとして活動するかたわら、1989年に処女作「ピアニシモ」で第13回すばる文学賞を受賞して作家デビューし、97年には「海峡の光」で第116回芥川賞を受賞した当時を振り返った。

 「すばる(文学賞)の時もそうですけど、『ロックミュージシャンが賞を獲るなんて』ってコテンパンに(叩かれた)。芥川賞を獲ったときはもう烈火のごとく、90%くらいの文芸評論でボロクソに言われて……」とボヤいた。

 そんな辻は、又吉の「火花」を読み「素晴らしい作品だと思った」というが、芸能人であることから「この人も大変な道を行くんだろうな」と、自身と同じようにバッシングを浴びるのではと心配していたという。しかし予想外に絶賛されたことに「あれ? おれの時代と違うやん!って」と笑ってツッコミを入れた。