テレビ朝日系アイドルオーディション番組「ラストアイドル」(土曜深夜24時10分)で生まれたアイドルグループのラストアイドルファミリー(5組)が18日、都内で2ndシングル発売記念ライブを行い、第1期ラストアイドルのLaLuce吉崎綾(21)と古賀哉子(20)と、Good Tearsの王林(20)が卒業を発表した。

 2ndシングルの表題曲「君のAchoo!」を勝ち取ったシュークリームロケッツらが登場し、楽しくライブが進んでいたが、不穏な様子になったのは、本編のクライマックスに入るところ。LaLuceが、最も思い出の深いデビューシングル「バンドワゴン」を歌った最中だった。ダンスの中で古賀と長月翠(17)が目を合わすと、2人とも目を真っ赤にして号泣した。年下の大石夏摘(13)と鈴木遥夏(14)もこらえ切れずに涙しながら歌った。

 そしてアンコール。Tシャツ姿のほかのメンバーと違い、ラストアイドルの正装をした3人がステージの真ん中に立って発表した。

 王林 この決断は、挑戦者の時からずっと思っていた(以前からの青森での所属アイドルグループ)りんご娘をもっとたくさんの人に知ってもらいたいという理由からで。りんご娘とGood Tearsの全部を全力でやるというのがやっぱり難しくて、母体の形に戻ることを決意しました。

 古賀 福岡に住んでいた私が、ラストアイドルをきっかけに、これまでの人生が180度変わりました。私は10代のころから女優で成功したいという夢があって、1度はその夢もくじけてしまいましたが、アイドルとして上を目指す活動をしていく中で、女優としても成功したい夢が同時に強くよみがえりました。オーディションのおかげで今の立場があるともよく分かっています。そして、今まで仲間と必死に取り組んできた日々は嘘ではありません。しかし、ラストアイドル、LaLuceとしての夢が、私の中での絶対的な一番ではないということに、自分自身で気づいてしまいました。自分にもファンのみんなにも嘘をつきながら活動していくのが、一番中途半端でいけないことだと思いました。自分の夢に向かって必死に頑張り、次のステージでまた仲間のみんなと会えることを信じて、必死に頑張っていきたいと思います。短い期間でしたが、ラストアイドルとしてキラキラした…一生忘れない時間をくださり、本当にありがとうございました(涙)。

 吉崎 去年の7月30日に合格させていただいて、初期メンバーとして豪華なセットで収録番組に出させていただいたこと、みんなで勝ち抜いてラストアイドルメンバーとしてデビューできたこと、2ndシーズンでは小室哲哉さんにプロデュースさせていただいたこと、コンサートで皆さまの前に立てることは、1年前の上京したての私としたら全く想像できないような夢のような出来事ばかりでした。1人になる不安はありますが、私は次の夢に向かいます。私たちは卒業してしまいますが、ラストアイドルファミリーはまだまだアイドルのてっぺんを取り続けてください。変わらぬ愛で応援をよろしくお願いします。

 丁寧に、正直に告白をした後は、3人で「バンドワゴン」をバラードで歌い、けじめをつけた。

 あいさつ後には、古賀がGood Tearsの相澤瑠香(18)と泣きながら抱擁する場面も。2人には深い因縁があった。昨年8月27日の1stシーズンの第3回放送回。古賀が挑戦者として初めて、初期暫定メンバーの相澤を破った。当時、初めてメンバーが入れ替わるという、衝撃的な出来事で、この番組の過酷さを示すきっかけの回だった。ライバルの2人にしか分からない感情が、交わされて、ラストアイドル史上初の卒業発表は終わった。

 今後の3人は、6月いっぱいを持って、グループの活動を終える予定だ。