やくみつる(59)が31日、都内で、58年公開の相撲映画「土俵物語」(村山三男監督)のトークイベントを行った。

 50年代後半から60年代にかけて活躍した房錦の実話を映画化したもので、本人が主演、さらには当時の現役力士が多数出演し話題となった。このたび、CS放送局「衛星劇場」で、7月9日、21日、26日にテレビ初放送される。

 初めて作品を鑑賞したというやくは「見ていると、1人1人を指摘できるくらいによくできている。『古いお相撲さんが出てるのかな』くらいでは済まないですからね」とやや興奮気味。「国技館も貸していて、一門のお相撲さんも力を貸してくれる。今だと考えられないですよね。先進性のある親方がいて成り立つこと」と、当時の親方たちの協力的な姿勢に驚いていた。

 また「子どもたちがたくさん集まってくるシーンは、当時の状況をよく表している。今『スー女』はいても、子どもたちが相撲の話題で盛り上がるほどではない」と指摘。「そういう時代を創出しないといけないと思う。よく国技館の3階席あたりに修学旅行の中学生がいますけど、明らかに『ディズニーランドのほうがよかったな』という感じが出ていますから」と苦笑していた。

 さらには「若いお相撲さんは入門すると相撲教習所に通うけれど、こういった映画も教材になりうる。当時は実際のお相撲さんの映画が作られているので、カリキュラムに入れていただくとよろしいんじゃないかと思いますね」と提案もしていた。